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| 学習障害（LD）への対応 |
NO.058 |
私自身この教育の仕事に携わって20年以上になりますが、ここ数年、学習障害（LD）に関してのご相談をよく耳にするようになりました。
以前もゼロではないにしろそれほど、親御様から学習障害という言葉を聞くことは少なかったように思います。
これは単にLDの子どもが以前は少なかったということではなく、LDに対する理解が進み親御様が我が子を客観的に見た結果、該当するのではないかと検査を受けてみるようになった結果なのではないかと想像しています。
文部科学省の統計によれば「学習面で著しい困難を示す」生徒の割合は 6.5％ だそうです。
30人学級であれば2人程度は該当する数字です。
また6.5％の「著しい困難を支援す」と判断された子どものうち通級クラスで支援を受けている生徒は小中学生で10.6％にしか届いていません。
まだまだ支援は行き届いていないと言えます。
それだけではありません。
明確に「著しい困難を示す」に届かなかった子ども、言い方を変えれば「著しい困難を示す手前」の子どもはいわゆる「グレーゾーン」と呼ばれ、特別な支援はされません。
こういった子は、普段の生活や部活や友人関係などでは大きなトラブルなどもなく、見た目は全く他の子と同じなので、「勉強ができない子」と認識されてしまいます。
それは親も同様でついつい「何で（勉強）できないの？」「努力や勉強時間が足りないだけでしょ？」とグチが出てしまいがちです。
まずしっかりと子どもの特性を把握することが大切に思います。
例えば小学校の頃は計算（図形も含め）とてもよくできていたし、国語（読解力も含め）ほぼできていたのに、中学に入ってからゲームやスマホでちっとも勉強をやらなくなったから点数が壊滅的に・・そんな子は本当に努力不足で点数が取れていない子でしょう。
また努力により改善が見込める子なのか。
これは人よりも理解力が弱いものの絵や図形も併用し視覚的に考えれば理解できる子や暗記力は弱いものの繰り返しの努力で定着できる子などです。
そして努力だけでは改善できない子です。
認知機能こと空間認知機能などは本人の努力だけでは改善は難しいそうです。
そういった場合は塾をポンポン変えてみたり、高い教材を買い与えてみたり、優秀な家庭教師を雇ってみたりしてもそうそう変わるものではありません。
専門家にも相談してみることも考えて欲しいと思います。
学校のスクールカウンセラーや発達障害支援センターなどへの相談もいいかと思います。
本人の将来ためにも特性を見極め、相応の教育をしてあげることも大切です。
2023．03．26
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