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| 大阪：私立公立高校ともに無償化の結果 |
NO.085 |
こちらのコラムNo.66（昨年6月20日）でも触れましたが、大阪府の2023年4月の府知事選挙において吉村氏が高校完全無償化を公約に当選。
その後、大阪を含む！2府4県（大阪・京都・奈良・滋賀・兵庫・和歌山）の私立高校連合会から反対の声明が出されましたが、押し切る形でこの4月から現実に無償化が始まりました。
で、結果は・・
1，府内に160校ある公立高校のうち実に70校で定員割れ
2，私立高校を第一志望とする生徒は31.6％で過去最多
3，私立高校の学費は約30％アップ
・・・呆れるばかりですね。
私立高校と比較して公立高校のメリットは、学費の安さです。
もちろん各高校ごとで見れば、特定の部活が強いとか、近距離であるとか、過去の進学率が高いとか、もちろんわかります。
その学費の安さという「売り」が無くなれば当然、私立高校の人気が高まるのはやる前からわかってます。
施設の充実度、図書館であったり、学食であったり、柔剣道場や体育館、サッカーコートや野球場、テニスコートのような部活動の施設であったり、恐らくほぼ全てにおいて公立高校に勝っているかと思われます。
また、公立高校と異なり姉妹提携の大学への推薦入試枠なども豊富です。
「どちらも無料ですよ」と言われ3年間通うなら・・まぁ当然の結果でしょう。
また「3」について。
私立高校からすれば大阪府が生徒の授業料を全額支払ってくれるのなら、言い方は悪いですがぼったくってやれ、ともなりますよ。
生徒からの徴収であれば、値上げに大反対を受けることもあるでしょうし、生徒と保護者への説明会などで承認を得たりと労力も多大です。
予想通り、学費は大幅に値上げされました。
もちろん生徒が負担する訳ではないので、それほど批判は出ないでしょうが、原資は税金です。
これに関わり、もう1点。
現在の吉村知事体制で私立高校無償化が続くかも知れませんが、知事が交代となりまた有料化に戻された場合は、私立高校の学費は30％下げるのでしょうか？
（橋下知事の時代には私立の無償化は行わないと明言されていました）
恐らく下がりません。それ以降は大幅な授業料増加が続くということになるでしょう。
本当にただの人気取りの公約ですね。
老人医療の無償化を行った際には診療報酬が値上げされ、出産費用補助金が増額されれば出産費用も値上げされ。。
何も学ばない、当選すればいい、票が取れればいいという中長期的視野のない愚策と思います。
ちなみ大阪では3年間定員割れが続いた公立高校は統廃合を検討することになっているそうです。
も、もしかして！
吉村知事はこれが本当の狙い（笑）なのでしょうか。
2024．04．01
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